[歯科治療]奥歯のセラミッククラウンで気をつけるべき事とオススメの種類

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セラミックの種類について

奥歯に使用するセラミックの場合、強度もある程度必要で、硬くないと割れる可能性も高くなってしまいます。

使用可能な物は歯科医院によって名前は多少違うかも知れませんが、およそ5種類あります。

1.ハイブリッドクラウン(金属の土台あり)

ハイブリッドクラウン

中に金属で作った支台を基に表面をハイブリッドレジン(セラミックとプラスチックを合わせた材質)で成形した物。

金属の支台もなしでハイブリッドレジンの材質のみでも製作する事も可能ですが、かなり多めに厚みを取れないと強度に無理が出て破折しますので、長持ちする保証は出来ません。

金属の支台を使用した場合でも、しっかりとレジンの部分に厚みが取れる方か、歯自体があまり強くなく、少し動揺があるような歯。あまり表面が硬すぎると逆に痛みの原因になりやすそうな場合にのみ適応かと思います。

食いしばる力があまり強くない方は、自然と馴染みやすい材料なのでオススメかも知れませんが、それ以外はわざわざ選ぶメリットがありません。

強いていえば費用が安めに入れられるので、価格は抑えたい。とりあえず見た目が 白くなれば良い、と思う方向け。

(もちろん破折した場合は中の金属色が見えてしまうのでやりかえのリスクが高いです。)

2.オールセラミッククラウン

オールセラミッククラウン


材質全てをセラミックのみで作ったクラウン。

最近はキャスタブルセラミック(溶かして流し込みタイプ)のe.maxという種類が良く出ているかと思います。

e.maxは二ケイ酸リチウムガラスで出来たセラミックで、曲げ強度が400MPaあります。ハイブリッドクラウンのレジン部分は150〜200MPaくらいなので、倍近い強度がある上、透明感もあり、審美症例には最適な材質かと思います。

ただ、割と透明感のある材質なので支台となっている自身の歯の色味が黒ずんでいたり、土台をメタル(金属)で作っていて外して白いファイバーコアの材料に変える事にリスクがあり、そのままで上部構造をオールセラミッククラウンを入れた場合、中の色を拾ってしまって重たく見える事がありますので注意が必要です。

フルジルコニアクラウン(ステイニングあり)

フルジルコニアクラウン

ジルコニアクラウンは一昔前は適合も悪く、色彩表現も乏しくあまりオススメ出来ませんでしたが、最近は材料も進歩し色々は色を表現できるようになってきています。、強度はトランス色の用途によって、650〜1500MPaとかなり差がありますが、軽い色の表現を出しているジルコニア程強度は弱くなる傾向にあります。

先程の2つと比べると段違いで硬い材料になりますので、現在の歯科治療において臼歯部のフルジルコニアクラウンは第一選択かなと思います。

歯科医院によって多少違うとは思いますが、ステイニング(表層の着色)がありとなしがあります。基本的にはありの方が周りの歯の色に寄せてくれるのでそちらを選んだ方が無難ですが、費用が違う場合もありますので先生に確認をとって頂いた方が良いでしょう。

メタルボンドクラウン、ジルコニアフレームオールセラミッククラウン

この2種類においては土台となる部分に陶材を焼き付けて表層を表現する為、色調の表現が豊かで見た目も綺麗に仕上げる事が出来ます。ハイブリッドクラウンのレジンよりは強度も高いのですが、チッピングが起こりやすい可能性もあり、審美的に色の表現を工夫したい方にオススメな被せ物ですが適応出来るかは歯科医の先生と相談をされた方が良いかと思います。

個人的にはオススメしにくいです。

4種類を比べた場合

Hyb(ハイブリッド金属あり)、Ac(オールセラミック)、Zr(ジルコニア)、Mb(メタルボンド)で4種類を比べると

色彩表現

Ac≧Zr>Mb≧Hyb

臼歯部の場合はメタル色を使わない被せ物の方が綺麗に見えやすい

強度

Zr≫Ac>Mb>Hyb

費用

Zr≒Ac≒Mb>Hyb

製作に手間がかかる材料ほど価格が高くなる傾向にあるが、ここは上物の作り方、提携している技工所でかなり前後するので医院によって違うかと思います。

まとめ

臼歯部のセラミックに関しては口腔内でも一番咬合力がかかり、強度的な部分を考慮して上物を選ぶべきかと思います。

しっかりと被せ物の厚みが取れるようなケースであれば審美的に綺麗なジルコニアフレームオールセラミッククラウンか、

e-maxのオールセラミッククラウン

隙間があまり取れないケースや強度優先で被せたいときはフルジルコニアクラウンがオススメかなと思います。

私個人的にはフルジルコニアで治されると被せ物が丈夫な分、一番トラブルは少ないかなとは思います。

その分、固すぎる面もあるので、噛み合わせ調整がしっかり出来ないと歯にダメージが行くこともありますから違和感が出た場合は早めに再調整して頂いた方が良いかと思います。

こちらの内容を参考にして普段通われている歯科医院の先生と改めて相談頂くと話が早いかと思います。

最後まで読んで頂きありがとうございました。

それでは。

前歯についてもまとめましたのでお暇でしたら。

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