[歯科治療]奥歯のセラミッククラウンで気をつけるべき事とオススメの種類

[歯科治療]奥歯のセラミッククラウンで気をつけるべき事とオススメの種類

今回は歯科医院で治療を受ける際に、奥歯の被せ物でのセラミックの種類についてお話ししようかと思います。

うむむ君

奥歯のセラミックって何が良いの?
そんなに見えないし機能的なので良いんだけど

一概に白い歯、セラミックにしたいと言っても色々な種類があります。

歯科医院のよって扱っている種類は違いますが、たくさんの種類が一覧で出てきてもその場ですぐに選ぶ事が困難だったりしますよね。

奥歯に適応な物、そうでない物がある為、わかりやすく、簡単にお話しようかと思います。

この記事を書いている人

Has

複数の医院で働いている歯科医師。

歯科業界に15年以上関わってきた中で、患者さん本位ではない治療方針や業界の治療内容の分かり難さに疑問を持ち、自分自身で情報を発信していく事を決意しました。

患者さんの為に歯科治療の知識、考え方の幅を増やせるように情報を提供し、

より良い治療を自ら選んで受けられるようにサポートするために記事を書いています。

歯科治療を受ける上で判断材料の一つとして読んで頂ければ幸いです。

インレーの場合の選択基準もまとめています。そもそもセラミックって何?金属のアレルギーとかはどうなの?などの疑問はこちらの記事にまとめたので参考にして下さい。

それでは始めます。

※一歯科医師の見解が入っていますので、必ずしもこの内容通りでない場合ももちろんあり得ます。そこはご注意下さい。

目次

被せる前に歯の状況の確認と治療の流れ

奥歯をセラミックにする場合、まずその歯の状況がどうなっているかを確認しないといけません。

  • 生活歯なのか失活歯なのか
  • 生活歯の場合削って被せた際に強度に問題がないくらい厚みが取れるのか
  • 失活歯の場合根の具合はどうなっっているか
  • 失活歯の場合支台の材料はどうなっているか
  • 被せるとして、その歯の寿命はどの程度あるか
  • 隣の歯は虫歯になっていないか、抜歯の可能性はないか
  • 噛み合う対合の歯はしっかりしているか、位置がズレていないか
  • 歯肉の具合はどうか、極端に炎症状態になっていないか確認

などなど。色々と条件を確認し、治療を行っても問題がないかを判断します。

そこできちんと今後の予後についてや治療の段取り、起こりうる可能性を事前に説明してくれる先生はとても丁寧な先生かと思います。

ですから、患者さんが歯を白くしたい、セラミックを入れて欲しいと言われても出来ない場合もある訳です。

生活歯の場合

STEP
仮歯を用意する為に型を取る

生活歯の場合削ると当然歯がしみるので先に仮歯を用意します。

STEP
麻酔をして、虫歯の処置、仮歯合わせ

仮歯を入れる際にはおおよそ(7~8割程度で)具合を合わせておき、仮歯でしばらく生活してもらい具合を確認します。歯によって条件も違うので過敏に感じやすい方は仮歯の段階でしみてしまったり、痛みが出る場合もあります。

仮歯合わせの際によく起こるのが、元々の虫歯があり、そこを補強したとしても後々痛みが出てしまうような場合です。

違和感が出た場合は長いと数ヶ月様子を見るような事もあります。問題がなければ次のステップへ行きます。

激痛が生じてしまった場合は神経を取る抜髄処置が必要です。

STEP
麻酔をして精密な型を取る

ステップ2で大きな問題がなければ麻酔をした上で綺麗に形を整え、型を取ります。

STEP
出来上がったセラミックを合わせる

適合の具合を確認し、コンタクトや高さを調整し、合着もしくは仮着して終了です。

失活歯の場合

STEP
根管治療が必要な場合は最初に行う
根管治療


根の先や根の中が汚れている場合は根管治療が先に必要になります。

自分の歯科医院で治せる範囲なら良いのですが、難症例の場合、歯内療法の専門の医院を紹介される事もあるかと思います。


根の先や根の中が汚れている場合は根管治療が先に必要になります。

自分の歯科医院で治せる範囲なら良いのですが、難症例の場合、歯内療法の専門の医院を紹介される事もあるかと思います。

なるべく良い状態で上物を被せた方が当然長く使える可能性も高くなるので、多少費用がかかっても自費で丁寧に根管治療をする事をオススメします。

STEP
土台の選択
歯科治療 メタルコア
メタルコアの場合
歯科治療 ファイバーコア
ファイバーコアの場合

根管治療が終了した後、もしくは根管治療は問題なくて新しく入れる場合、元々入っている支台を外して新しくするかを考える場合はどの土台を使用するかを決めます。強度に問題が出そうな場合は金属で、それ以外はファイバー繊維を用いたファイバーポストを使う治療が現在の主流になっています。先生と相談が必要です。

審美的な色味を気にされている方はファイバーポストを選択しましょう。

STEP
仮歯を合わせる

失活歯の場合は削っても歯がしみないので麻酔は必ずしも必要ではありませんが、最終的な被せ物の具合を判断したいので仮の歯を入れてしばらく様子を見て頂きます。問題がなければ印象へ。

この際、審美的な症例の場合は歯肉の少し中の方まで被せ物を入れますので歯肉の調整を一緒に行う事が多いかと思います。その場合は歯肉の状態が落ち着くまで時間を置いたり、必要がある歯の場合は歯周外科処置を行う事もあるかも知れません。

STEP
麻酔をして精密な型を取る

問題がなければ少し形を整え精密な型を取ります。

この際、歯肉が印象に影響を与えるようなケースは圧排(歯肉に糸を巻き避ける)をしてなるべく綺麗に型を取れるように工夫をします。この際に歯肉に炎症反応がある方は綺麗に印象を取れないのでなるべく炎症反応を抑えてからこのステップに進みます。

具体的に言うと、口腔全体が歯肉が腫れているような方は歯周治療はなるべく先にしておかないと、被せ物のクオリティの低下に繋がってしまいかねません。

STEP
出来上がったセラミックを合わせる

適合の具合を確認し、コンタクトや高さを調整し、合着もしくは仮着して終了です。

治療としてはおおよそこのような流れになるかと思います。

次はセラミックの種類についてお話します。

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[歯科治療]奥歯のセラミッククラウンで気をつけるべき事とオススメの種類

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