[棋譜巡り]羽生善治 九段 対 永瀬拓矢 王座 第34期竜王戦1組ランキング戦

Hasの棋譜巡り。

毎回普段の生活の中で気になった棋譜を自分の勉強の為にまとめています。

今回気になったのは羽生九段と永瀬王座との一局です。

まだまだ角換わりでも新しい可能性があるなと感じた将棋でした☺️

それでは始めます。

目次

羽生善治 九段 vs. 永瀬拓矢 王座 第34期竜王戦1組ランキング戦 棋譜

開始日時:2021/02/09 10:00:00
終了日時:2021/02/09 21:08:00
棋戦:竜王戦
場所:東京・将棋会館
持ち時間:5時間
消費時間:86▲286△253
手合割:平手
先手:羽生善治 九段
後手:永瀬拓矢 王座
戦型:角換わりその他

▲2六歩 △8四歩 ▲2五歩 △8五歩 ▲7六歩 △3二金 ▲7七角 △3四歩 ▲6八銀 △7七角成
▲同 銀 △2二銀 ▲1六歩 △1四歩 ▲3八銀 △3三銀 ▲3六歩 △6二銀 ▲4六歩 △7四歩
▲3七桂 △7三銀 ▲3五歩 △6四銀 ▲3四歩 △同 銀 ▲2四歩 △同 歩 ▲同 飛 △2三銀
▲2九飛 △2四歩 ▲3六歩 △7五歩 ▲同 歩 △8六歩 ▲同 歩 △8七角 ▲7四歩 △3三桂
▲2五歩 △同 歩 ▲同 桂 △同 桂 ▲同 飛 △6五桂 ▲6八銀 △7六角成 ▲7三歩成 △同 桂
▲3五桂 △2四歩 ▲2三桂成 △2五歩 ▲3二成桂 △同 飛 ▲7四歩 △3七歩 ▲同 銀 △8六馬
▲4八玉 △2六歩 ▲2三銀 △2五桂 ▲2八銀 △3六飛 ▲4七金 △2九飛 ▲3六金 △2八飛成
▲3八歩 △2七歩成 ▲3二飛 △3三歩 ▲4七玉 △2六と ▲同 金 △同 龍 ▲5八玉 △4七銀
▲同 玉 △2七龍 ▲4八玉 △5七桂成 ▲同 銀 △3七金 ▲投了
まで86手で後手の勝ち


角換わりとなったこの一局。

序盤から細かい掛け合いがありました。

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先手は桂馬を跳ねていて速攻が出来そうな状況で永瀬先生は☖4二玉や☖6二金などと桂馬の当たり先を守る手ではなく☖7三銀と攻めの手を見せました。

その手に反応するかのように☗3五歩と突きました。

そしてその歩を取らない強気の☖6四銀(゜ロ゜)!

同歩の場合の検討

同歩の場合は飛車切りからの桂成も考えられるので、取りにくいので本譜の流れになったのかと思いますが、

こういう進行の将棋も見てみたい…笑

お互い傷を消して、後手は銀冠のような形になるのが面白いですね☺️

この後はお互い妥協のない強気の手の連続で、さらに激しい展開になっていきます。

気になる一手

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結果だけを見ると、この局面での☗7四歩打が桂取りをみて取れればその後攻めがつながるので良さそうに見えるが、実際は取る余裕がなかった。というのも、先手玉が思った以上に危ない状況になっているようなので。

このタイミングで☗2三銀と攻め合うか、

それか先に王手しておいてから、☗7四桂がもう少し厳しい状況にしておくかくらいだったかもしれません。

先に王手してみるパターン

これだと後々の後手の桂馬の攻め場所も変わるのでもう少し粘れそうではあるけど…微妙かな😅

☖2五桂が詰めろ?

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この☖2五桂打ちが詰めろなのが痛い…。

このタイミングで☗3二銀成と飛車を取りに行くと先手玉が☖3七桂成から詰んでしまう🙄

という事は先程の銀打ちがよくなかったのか…?

個人的には先程の☗7四歩の時点から見返さないとと思う。

☖3七桂成☗同玉は詰みルート

と思って検証して行くと、☖37桂成をとらずに☗5九玉と逃げるのだけ詰まなそう…_:(´ཀ`」 ∠):ギリギリだけど、唯一勝負できるとしたらこの筋だったのかもしれませんね。

一応一手でも空けば☗5二銀打ちからの詰み筋もありそうだったので載せておきます。

まあこれ通りにはならないと思うので本譜の流れが良いかとは思います。

☖5九玉で詰まないパターン

詰めろ逃れの詰めろ

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☖2七歩成とした局面は先手玉は☖3七桂成から綺麗に詰んでしまいます。

ですので、攻防手で☗3二飛と打ち、同飛車と取れるようにする事で詰めろを解除し、さらに後手玉は☗3三角打ちからの詰めろになっています。しかし…

この☖3三歩が詰めろ逃れの詰めろでぴったり。詰み筋も防ぎながら先手玉がまた☖3七桂成からの詰み筋が発生しています。

いやあ〜なんと綺麗な手なんでしょう🥰笑

☗3三飛車成と歩を取ると後手玉を追えなくなってしまうので速度が間に合わなくなる訳ですね。

いやあ〜素晴らしい✨

この後は後手の永瀬先生の攻めを振り切れなかった先手羽生先生の投了となりました。

まとめ

最近は激しい将棋が増えたお陰でみている側はハラハラしてしまいますが、その分楽しめるようになっていますね。

そして毎回将棋の新しい可能性を感じてしまいます。

日々の生活の中でマンネリ化していたり、ルーティーン化している物の中にでも新しい発見をすることが出来る。

そんな日常の中にでも可能性を感じさせる一局でした😊

それではまた!

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