最近カフェ巡りや将棋の話題ばかりだったので、たまには仕事のお話でも。

最近奥歯辺りが痛い…けど仕事が忙しくて歯科医院に通う暇がない…
こんな状況の方って多いですねよ。
実際に歯が割れてしまった患者さんに対して治療について話をするのならどのような内容になるか。
歯科治療は先生によって治し方が大きく変わってしまう可能性があります。
これは、歯の状況が個人個人で違いがあるので、全く同じ条件ということがないからです。
また、先生によって得意な治療、苦手な治療、行っていない治療がある為です。
さらに、患者さんの今の状況に合わせた提案が必要になってきます。
今回はその辺りの微妙なマニアックな部分をなんとなくお伝え出来れば良いなと思い書いてみます。
それでは始めます。
小臼歯が破折し抜歯の適応に

絵が下手で申し訳ない…笑
黒板に描いた落書きとでも思ってください。
iPadメモで軽く描いただけなので😅
例えば、右下の歯4、5、6番辺りを例にしてお話してみようかと思います。
とある患者さんが、右下5番に虫歯が出来ていたのですが、そのまま放置していたこととします。表面が欠けても気にしないでしばらく生活をしていたらある日歯茎が腫れてきて急に痛みが出て来ました。
最近全然歯科医院に通っていなかったので久々に行き、レントゲンを撮って見ると…歯が縦に割れていました…
こうなってしまうと、病巣も大きく保存治療は難しいです…やってみたとしても予後はよくないでしょう…
基本的にはどこの歯医者さんでも抜歯のお話が出ると思います。
では実際抜歯をするとして、その後の治療はどうしましょうね?
自分の口の中で起きたと思って考えてみて下さい☕️
治療の方針
①普段お世話になっている自宅の近くの歯医者さんに行ってみると、抜歯をしてからBr(ブリッジ)をススメられました。

材質は保険適応の金属を使った被せ物にするか、保険適応外の見た目が良いセラミックか。
ただ、強度を考えると、ジルコニアが良さそうだというお話が出ました。
右下4番目の歯は虫歯の影響で後ろに倒れ込んでいて神経を取る必要があるとのお話も出ました。
②違う歯医者さんに行ってみると、歯は抜いた上で入れ歯を勧められました。
保険適応の金具に金属を使っているものにするか、自費の金属を使っていない目立たない入れ歯か。
特に手前の倒れている歯については何もお話がありませんでした。
③違う歯医者に行ってみると、歯を抜いてから半年程時間を置いて骨が治るのを待ち、インプラントを入れましょうと提案されました。両隣の歯は虫歯でもないし綺麗なのでBrにするのはもったいないですとのお話。
確かに、綺麗な歯を削ることには抵抗があるな、とこの患者さんは感じました。
ただ、手前の歯が倒れていて綺麗に歯が入らないので少し削って形を整える必要があるとのお話がありました。

④さらに違う歯医者さんに相談に行くと、抜歯したその日にインプラントを入れる抜歯即時埋入という方法がありますと提案されました。治療の回数は減るし、経過も良さそうです。ただ、増骨材を使用しなければいけないので、そこをどう考えるかがむずかしそうです。
⑤また違う歯医者さんに行ってみるとインプラントをするにせよ、Brにするにせよ、より良い条件にしてから行った方が良いと提案され、抜歯を先に行い、歯周治療も行いながら矯正治療を行い手前の歯をしっかりと平行にする、その後Brかインプラントかを決めましょうと提案されました。

何を大切に思うかで治療内容を選ぶ
これはあくまで仮想の話なので実際とは異なるとは思いますが、一つの歯の治療に関してもこれくらい内容に違いが出ることもあります。
私自身、患者さんの立場でこのような提案をされたら何を選べば良いか、どこで行えば良いかは判断がとても難しいと思います。
ですから、今の自分の状況を考えた上で、適切な治療を選択するようにしましょう。
例えば、最近は仕事が忙しく、歯科医院に通う暇はない。手早く終わらせて欲しい。
というような場合はBrや抜歯即時インプラントを選べば良いし、
費用はなるべく安く済ませたい。特にこだわりもない。
という方は保険治療の範囲内で出来ることを相談したり、入れ歯を選んだりすれば良いし
時間もお金もしっかりかけてなるべく丁寧に治療をしてほしいと思えるなら、歯科矯正をしてから、最後にBrやインプラントを選ぶ。という風に選べば良いんじゃないかなと思います。
大切なのはしっかりと治療が終わるまで通える事。
1番よくないのは治療途中で放置してしまい、また通った際にはもっと条件が厳しくなってしまう事ですね。
ですから、親身になって相談を聞いてくれる先生かどうか、提案内容は適切かどうかを判断する自分自身の知識があるかどうか、自分の希望を伝えられるかどうか、通えるかどうかはしっかり判断する。
この辺りで良い治療を受けられるかが変わって来ますのでよく考えることも大切です。
歯並びが崩れて来ている場合、被せ物をしても隙間の形が歪な為食べ物が詰まりやすくなったりする場合があったり、
噛み合う反対側の歯が大きくずれてしまっているケースが多く、そうなってくると治療が全体的にみないと難しくなってきます。
ですので時間もかかる費用も増えてきてしまいます。
あまりにもずれてしまうと、治せなくなってしまう事も多く、妥協下治療内容を提案することしか出来なくなってしまうんですねよ。
そうなる前に、なるべく早めに歯科医院に相談に行って頂ければと思います。
Br一つを取っても材質に種類があったり、削り方をどうするか考えたりと長持ちする工夫をしなければなりません。
インプラントについても歯科医院が変われば取り扱っているメーカーも変わります。
考えなければいけないことが多くなってくるんですよね。
ですから、その辺りを総合的にみてもらえるような信頼できる歯科医の先生を探しましょう☺️
先生によって得意分野も違ったりするので、自分が受けたい治療に対して力を入れていそうな歯科医院に相談に行って見るのも良いかもしれませんね。
餅は餅屋
例えば、インプラントを考えているのであればインプラントの強そうな所で。
矯正を考えているのであれば矯正が強そうなところで。
満遍なく行っていそうな歯科医院があればとりあえず治療相談に行ってみたり。
入れ歯が得意そうな先生や歯内治療が得意な先生、歯周治療が得意な先生。色々です。
そんな感じでしょうか。
自分に合いそうな歯科医院を探してみてくださいね!
それではまた🙌🏻
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