[棋譜巡り]渡辺明棋王 対 糸谷哲郎八段 横歩取り青野流調の戦い

Hasの棋譜巡り。

毎回自分の気になった将棋を勉強の為にまとめています。

今回は横歩取りの一局となった渡辺明棋王と糸谷哲郎八段の戦いです。

それでは始めます。

渡辺　明 棋王 vs. 糸谷哲郎 八段 第46期棋王戦五番勝負 第３局　棋譜

横歩取り安定の☖3三角から始まり、先手はそれを見て青野流を選択しました。

後手も軽い形でバランスを取っていたので、どうなるのか！？と思っていましたが、☗3七桂の青野流の形と、☗3八金の開きは相性が良さそうだな〜と感じました。

先手の攻めの方が早そうなので、自陣はバランス重視で良いですよね。

後手の☖7四歩が少し攻めすぎな印象で、ここを突いてしまうと先手の角が楽に使えるようになります。

もう少し突くタイミングは慎重になった方が良かったのかも…😥

☗7六歩として5段目から飛車が退けば桂馬跳ねが実現しそうなので、後手は取りにくく8→1筋に逃げましたが、この手が結果を見るとどうだったかですね。9→6とかに逃げておけば角道が閉じる展開もあったかと思うので、そちらの方が良かったのかもしれません😅

1筋に逃げた結果、☗2四歩打の筋が出来てしまい既に先手が良さそうに見えます。

渡辺明棋王のブログにも、一本取ったような形と記載されていました。

この歩を取ると☗1一角成の手が生じるので、後手は取ることが出来ません。

ここからは先手優勢の展開が続きます。

☖3一桂打は守りすぎ？

龍取りにもなっていて、4三の地点にも効いていて良さそうな手に見えますが、守り過ぎの可能性もありそうです。

この桂打のせいで角を切られ追い込まれてしまったので、代わりに☖3四桂などで角道を止めてみてどうだったか。

結局角を切られても桂馬でとらず玉で取っているのでいらなかったのかも。

くらいの発想ですが🙄どうでしょうか。

実際は糸谷哲郎八段の粘りも凄く、逆転しかけた局面もあったかもしれません。

逆転があったかも？の☖6七歩打

KENTOの分析では、この後の☖6五桂が良くなく、このタイミングで歩を打っていれば互角だった可能性もありそうです😂

将棋って難しい…

☗同玉なら☖4六銀打、取らずに☗7七玉の場合は☖5七馬と寄っておいて十分なようです。

ここが最後の逆転のチャンスでしたね😅

まとめ

横歩取りの青野流対策として、糸谷八段の用意していた作戦は渡辺棋王の華麗な指し回しで優勢になり、そのまま優勢を維持して勝ち切った将棋でしたが、糸谷八段にも逆転の綻びがあったかのように見えました。

実際に指していると気づかなそうな筋なので、後々検討してみれば…！という手ですが、良い勉強になった一局でした。

青野流強し…😂

それではまた！