王将戦の第6局は角換わりから千日手が成立し、先後を入れ替えての指し直しになりました。
そしてその対局が熱かった〜✨
簡単にまとめます🥰
渡辺 明 王将 vs. 永瀬拓矢 王座 第70期王将戦七番勝負第6局 棋譜
![[棋譜巡り]渡辺明 王将 対 永瀬拓矢 王座 第70期王将戦七番勝負第6局](https://ccafeblog.com/wp-content/uploads/2021/03/3C998ED6-962B-493E-9B45-1CD491A19CEC.jpeg)
いやはや、始まってみてビックリこの局面ですよ!!!
これって第5局と全く同じ局面となりました👀✨

なんと連続で同じ局面の挑戦!!
これは熱い展開に!
というのもこの桂跳ねに誘導されて渡辺王将は先手番ながら前局で負けているからですね。
これはちゃんと分析し、用意の対応があるという事になります。
それは永瀬拓哉王座も分かっていたのでしょう。
一応渡辺先生の本人のブログで、2日制のタイトル戦では千日手は初めてだったという記載がありました👀
2日制での千日手は初経験だと思うんですが、もちろん先手番のプランは用意してないので悩みました。1時間のインターバルの間に色々と思案して、第5局は負けはしたものの、分かれは悪くなかったので、これを連採。なお、千日手成立は1日目14時11分でしたが、15時まで待ってから千日手にすれば(最後の一手はこちらなので権利はある)2日目に約4時間20分ずつの持ち時間で指し直しになるところで、一晩、作戦を練れるので、そういう選択もあったんですね。互いに居玉なので形勢判断が難しい将棋で73手目▲13竜のあたりで模様はいいかなと。谷川先生の通算27期は米長先生の19期を超えたあたりから、見ていた数字ではありましたが、当初は遠かったので、もうそこまで来たかという感じです。
渡辺明ブログより引用
なるほどですね〜✨
そりゃあ、先手番の事は考えていない訳ですから悩むのも当然ですが、また桂跳ねを採用するとは恐ろしい…笑
同じような流れにはせずに手を変えたのは永瀬王座の方でした。
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第五局では、☖6四銀として7四歩と攻めて行きましたが、本譜は先に8、7筋を突き捨てて角を打ち馬を作りに行きました。
全局の流れでもかなり自然に感じましたが、これは渡辺さんの作戦をずらしたかったからなのでしょうか?
将棋の駆け引きの奥深さを感じる一手ですね🤔
確かに、分岐をするなら先が読みにくい早めの展開の方が良いですし。
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個人的には角を打たれてからすぐにこの歩の突き捨てを入れられるのが凄いなあと感じます👀✨
本譜は避けて☖6四としていますが、これを同銀と取った場合、☗7六歩として角の逃げ道を遮ろうという考えです。
ただ、その場合は☖8八歩打があってこの展開も難解そうですが…😥
その後渡辺先生お得意の☗1五歩からの端攻めの手を永瀬先生は☖1三金と形にとらわれずに受けました。
こうなってみると予想以上に悩ましいですが、飛車を引いてからの☗3五歩が流石の手ですね🤔
これは同歩と取ると、後々☗3四角と打つ手が生じますし、取らなければ拠点が出来るのでそうなると少し良さそうです。
これを同銀ととる変化は☗7三歩成から先手の方が模様が良さそうです👀
ですので、この歩は取れず、☖7六歩打と攻め合いになりました。
気になる一手
![[棋譜巡り]渡辺明 王将 対 永瀬拓矢 王座 第70期王将戦七番勝負第6局](https://ccafeblog.com/wp-content/uploads/2021/03/CBF5DF5D-61C5-4864-B490-E25EDBA72F2F.jpeg)
いやあ〜この☗7二歩打はどんだけ視野が広いねん!!って突っ込みたくなる一手。
先手は角を銀でいじめた後のこの局面で何をするか難しい所で、単に☗7五歩打とさらに角を追い込む手もあったかと思いますが、その場合は銀で取られた後角打ちからの角交換に持っていっても攻め合いになってどうか…という感じの展開になります。
この☗も7二歩打と入れることで、後手はこの歩を放置することは出来ずに、☖8六飛車と走ることも出来ないんですね〜😥
☗2二飛成とされて厳しい。
歩を取らずに☖8六飛と攻め合うとどうなるか検討してみましたが、やはり先手の方が優勢になりますね。
なので飛車で歩を取りましたが、こうなると後手の攻めが遅くなるので先手の他の攻め筋が間に合うようになるんですね〜いやあ凄い手筋です。
☖7五同銀だったか
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この後の展開をみると、この歩の拠点が最後まで厳しかったので、ここは☖9二馬と引くのではなく、同銀と攻めるべきだったのかも知れません。
単にこの後の角成の攻めが厳しい為、後手も積極手に踏み込まないと間に合わない感じがしました。
同銀と取っていればしばらく互角かなと🤔
決め手の☗3四龍
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詰めろの掛け方がなんともお洒落な☗3四龍!
これは放置すると☗4一飛打からの詰みがあるので放置出来ず、☖4一香と受けましたが、
☗4二香とあまり駒を渡さない筋から丁寧に追い込んで行きました。
こういう細かい気配りは逆転の可能性を潰すのでとても大切ですが、
分かりにくいので自分には見えませんでした…😅
まとめ
この一局に勝利し、渡辺明王将の防衛が決まりました。
第5局で負けた将棋をもう一度仕掛けて勝利するというなんとも格好の良い防衛の仕方でしたね☺️✨
この桂跳ねが綺麗に成立しそうなので、今後も同じ様な局面が増えてくれないかな〜と楽しみになりました♪
是非前局と比較してみて下さいね✨

それではまた🙌🏻
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