[棋譜巡り]片上大輔 七段 対 木村一基 九段 四間飛車に天守閣美濃で対抗

片上大輔 七段 vs. 木村一基 九段 第62期王位戦挑戦者決定リーグ紅組 棋譜

Hasの棋譜巡り。

毎回気になった棋譜を自分の勉強の為にもまとめています。

今回気になったのは木村一基九段と片岡大輔七段との一戦。

手堅い四間飛車の流れから木村先生の工夫の攻めがとても参考になる一局でした。

Has

天守閣美濃を指しこなしたい方は必見の一局だと思います。

それでは始めます。

目次

片上大輔 七段 vs. 木村一基 九段 第62期王位戦挑戦者決定リーグ紅組 棋譜

開始日時:2021/03/04 10:00:00
終了日時:2021/03/04 17:24:00
棋戦:王位戦
場所:東京・将棋会館
持ち時間:4時間
消費時間:94▲173△179
手合割:平手
先手:片上大輔 七段
後手:木村一基 九段
戦型:四間飛車

▲7六歩 △8四歩 ▲1六歩 △1四歩 ▲6八銀 △3四歩 ▲6六歩 △6二銀 ▲6七銀 △5二金右
▲6八飛 △4二玉 ▲3八銀 △5四歩 ▲5八金左 △3二玉 ▲4六歩 △5三銀 ▲4八玉 △7四歩
▲3九玉 △9四歩 ▲2八玉 △2四歩 ▲3六歩 △2三玉 ▲2六歩 △3二銀 ▲3七桂 △8五歩
▲7七角 △6四銀 ▲4七金 △7五歩 ▲7八飛 △7六歩 ▲同 銀 △7二飛 ▲8八角 △8六歩
▲同 歩 △6五銀 ▲6七銀 △7八飛成 ▲同 銀 △6六銀 ▲2五歩 △同 歩 ▲2四歩 △同 玉
▲8五飛 △7七歩 ▲同 銀 △8七歩 ▲6六銀 △8八歩成 ▲2五飛 △1三玉 ▲2四銀 △1二玉
▲2三歩 △6六角 ▲1五歩 △2二歩 ▲1四歩 △2三歩 ▲1三歩成 △同 桂 ▲同銀不成 △2一玉
▲1二歩 △9九と ▲1一歩成 △3一玉 ▲1二と △1八歩 ▲同 香 △2四香 ▲2二と △同 角
▲同銀成 △同 玉 ▲4五桂 △3一玉 ▲5三香 △1七歩 ▲同 香 △1六歩 ▲同 香 △1九角
▲同 玉 △1七銀 ▲1三角 △2一玉 ▲投了
まで94手で後手の勝ち

角道を止める標準的な四間飛車の流れを指された場合、居飛車の選択肢も多数あります。

主に、急戦でいくか、持久戦でいくか。

どの囲いを選択するか。

という感じですが、今回の木村先生は近年の将棋には珍しく天守閣美濃を選択しました。

というのも、先手が美濃囲いの中に玉がしっかりと入ったからですね。

近年は入らずに指す将棋も増えたり、美濃囲いにせず、トーチカ囲いを目指したりと、振り飛車側も選択肢が増えているので、お互いその形に対応して、駒組を調整しているといった感じですよね。

[棋譜巡り]片上大輔 七段 対 木村一基 九段 四間飛車に天守閣美濃で対抗

これが将棋の呼吸ですね。先手が標準の四間飛車で行くよ〜→だったら天守閣美濃指してみようかな〜♪って事です。

☖7四歩も突いてあるし、9筋の歩も突いてある。飛車先の銀もまだ低い位置にあるので、居飛車にとっての嫌な形ではないですよね。

という事でとても参考になる戦型の選択ですね。

同じような序盤でも、四間飛車側がトーチカ囲いを目指すとこのような流れになります。

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☖6四銀からの歩の突き捨てが分かりやすい攻め方ですね。

なんだか教科書通りな流れの感じです笑

振り飛車は攻められる筋に飛車を振り直すのが王道なので、7筋に飛車を移動し、居飛車からの攻めに備えます。

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個人的にはこのタイミングで8筋の突き捨てを入れられるのが流石プロだな〜と思う🥰

こういう突き捨てが後々役に立つのです。

この一手が入っているのと入っていないのとでは将棋の勝敗が変わる場合もあると思います。

手筋ですねえ。

四間飛車側の角の位置が重たいので、いつでも叩けるようにしておく訳です。

そうしてからの用意の☖6五銀が痺れますね…!

同歩と取ると角交換から銀を取られてしまいますのでダメ。同銀も飛車を抜かれてしまうのでダメ。

消去法で☗6七銀と飛車交換に持ち込みます。

[棋譜巡り]片上大輔 七段 対 木村一基 九段 四間飛車に天守閣美濃で対抗

☗8五飛打とした局面。

次に☗8一飛車成と☗2五飛車の両方があり厳しい一手ですが、ここで木村九段は守りの手ではなく☖7七歩と強く踏み込みました。

いやあ〜これもお見事。

これも銀が逃げると☖8七飛打から後手が優勢になりますので逃げられない。

分析の結果、ここでは先手は☗1五歩の突き出しが正着だった可能性があります。いや〜見えんけど😂

確かにこのタイミングで端歩を突いておくと、次の飛車回りがより厳しくなり、後手は銀を取っている余裕はないかも知れません。

でも、本譜の同銀の方が自然だと思います。

同銀と取ってくれたお陰で☖8七歩と目論見通り角の頭に歩を打つ事が出来ました。

この手筋が後々発生する場合があるので、突き捨ての大切さがよく分かりますね👀✨

[棋譜巡り]片上大輔 七段 対 木村一基 九段 四間飛車に天守閣美濃で対抗

この歩の合わせも凄い…🙄

こんなに玉頭と攻められると生きた心地がしませんが、これでギリギリ受け切れているんですね…

いやあ…天守閣美濃って、1筋に逃げると意外と耐久力があるんですね。

先手も攻めが切れると負けになってしまうので、必死に手を繋ぎます。

☖1七歩打が詰めろ

[棋譜巡り]片上大輔 七段 対 木村一基 九段 四間飛車に天守閣美濃で対抗

後手はギリギリの受けを見せた後、☖1七歩打と待望の反撃に出ました。

なんと…!!!

この手が詰めろになってます笑

恐ろしい…😂

この歩を放置してしまうと、☖2五香から詰み筋に入ってしまいます。

この局面を細かく分析してみたのですが、まず桂馬で取っても詰みになってしまう。

色々とパターンがありますが、1番長くしてもこんな感じでした。

最初のと金を取ると☖1六飛打から詰みます。

では桂馬で取らなければ良いのでは?と思って☗2六歩打としてみましたが、残念ながらそれも詰み。

☗1六歩打でもダメなら☗1七歩だったら行けるのでは!?

と思ったけど、それも詰みでした笑

という事で同香しかありません。

では2回目の歩の叩きの時はどうかと検討してみましたが、こちらも詰み😅

先手の端攻めを上手く利用されてしまう状況になってしまいましたね。

その後☖1九角打と見事に隙を突き、☗同玉と取らせてからの☖1九銀打までの流れも美しく、これで必死がかかっています。

先手は反撃しても手が届かないので、投了やむなしといった流れでした。

まとめ

木村先生の見事な指し回しが光る一局となりました。

天守閣美濃戦での一局では、かなりの良い勉強材料になる素晴らしい一局だったかなと思いました。

これは何度も見返して覚えたい流れですね☺️

居飛車党の方は是非見返してみて下さい。

それではまた🙌🏻

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